相続放棄で親に遺産が渡る?中山美穂さんのケースから学ぶ家族と相続の現実
 
1. 芸能人の相続が教えてくれること
女優・中山美穂さんの急逝後、パリ在住の長男が相続放棄したことで、疎遠だった実母が全財産を相続する可能性が報じられました。このニュース、他人事ではありません。
 
2. 相続放棄とは?基本を知ろう
相続放棄とは、家庭裁判所に申述して「初めから相続人ではなかった」とする制度。期限は原則3か月以内。感情だけで判断すると、思わぬ方向に進むことがあります。
 
3. 放棄後の相続先は誰?
子が放棄すると、次は直系尊属(たとえば親)へと相続が移ります。今回のように、関係が薄かった親にすべてが渡るという“想定外”の事態も起こり得るのです。
 
4. 放棄の前に考えるべきこと
相続には不動産や借金といった「負の財産」も含まれます。一方で、放棄すると介護や支援に尽くした過去も報われないことに。一度放棄すれば、基本的に撤回はできません。
 
5. 対策の鍵は「遺言書」と「話し合い」
遺言書があれば、故人の意思に沿った分配が可能です。家族とよく話し合い、専門家のサポートを受けながら備えることが、後悔しない相続への第一歩です。
 
行政書士としては、相続放棄を考えるときは「誰に何が渡るのか」だけでなく、「その後の家族関係」も視野に入れていただきたいと思っています。